カテゴリー: 心と精神の浄化

はじまりは古いカメラ。

「ぼくはアウシュヴィッツ」「私はベルゲン・ベルゼン」

腕に一生消えることのない番号が刺青されたそのおじさんたちは、青年の頃にホロコーストを体験した、今はもう数少ない悲しい歴史の生き証人たち。ユダヤ人クラブのカフェに毎朝やって来てカフェを飲んだり、コンピュータクラスに通ったり、そろそろ100歳に手が届きそうな彼らの姿勢に頭が下がる。

「古いカメラが好きなんだって?」そう笑って、アウシュヴィッツのおじさんは古いカメラを一台くれた。

それからワタシはシフォン・ケーキを焼くことにした。毎日ではないけれど、週に3回ほど夜中にごそごそシフォンを焼いて、翌朝にカフェに持って行く。そんな小さなことしかできないけれど、おじさんたちの笑顔が見られるならば、ちょっとでも彼らになにかが届くのならば。自己満足だっていい。なにもしないよりは小さなことでも続けていけばいい。きっとそれがなにかに繋がるから。

あまりにも保守的で変化を受け入れないこの街の空気に負け、方向を見失いそうな日々に、「夢を失うよりもかなしいことは、自分を信じてあげられないこと」そんな歌詞に、ちょっと、動かされた。また少しがんばんべ。

今夜のシフォンはいい具合に焼けたヨ。

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