カテゴリー: 月と太陽の傾き

ちょっと、京都、五条楽園。

去年の十一月に無念の捻挫をしたため、家の近所あちこちを気の向くまま散歩する、自転車に乗る、という、なーんてことない密やかな楽しみが志半ば(笑)にて、終わりを迎えてしまった。金沢ではなんとか最後にもう一度車で内灘へ行き、卯辰山はあきらめた。そのかわり、東山のあたりをうろうろして、いつもなら絶対に入ることのない観光客が好きそうな店なんぞをのぞいてみたりして、意外とおもしろいかも?と発見に繋がったのはよいことだった。

京都では、うちからぶらぶら五条あたりを歩けば、行きつくは五条楽園。昔の赤線、遊郭。高瀬川にそって立つお茶屋(この界隈でいう「お茶屋さん」はいわゆるそういうお宿のこと)のタイルやステンドグラスがはめ込まれたレトロな建物がおもしろい。が、この辺りで写真を撮るのはかなり勇気がいる。というのも、この界隈、今も細々と続く遊郭だけでなく、日本全国その名を知らない人はいない、見事な彫物が施されたその筋の団体さんの本拠地でもあるのだ。なのでおそらくふつうの人は近寄らない、近寄るなと言われる地域。・・・なんやけど、友人が家賃が安いからと住んでいたり、高瀬川沿いに黒塗りの外車が連なっていた光景にちょいと足がすくみながらも大学までの近道と自転車で駆け抜けてたこともあり(←父にばれて「通り抜け禁止令」を出されましたが。笑)、妙に馴染みがある地域。久しぶりにぶらり、探索してみた(まだ行くか。笑)。

以前と比べて閉まっているお茶屋さんが増えた。90年代初頭でも薄暗い夜の四条から五条にかけての木屋町でお姉さんが客引きをしている、なんてそんな光景ももうなくなった。かつては繁盛していたであろう佇まいを残す三友という大きなお茶屋も、今は玄関は閉じられたまま。昔おっかなびっくりのぞいた薄暗い屋敷の玄関のなんともいえない妖艶さを醸し出していた赤い毛氈も、そこにいたお茶屋の人たちの影ももう過去のこと。かろうじて開いている他の数軒のお茶屋の玄関には、昔と変わらずひらひらと金魚が泳いでいる(金魚=遊女)。

楽園入口のお風呂屋さんには、今も変わらずおベンツさまでご入浴にいらっしゃる殿方の姿がチラホラ。更衣室の窓から見える彫物の肩が任侠映画の世界で、はじめて本物をみたのもここ。その向いの、昭和のはじめのころから変わってないんじゃないかと思われる食堂、キコク食堂にはさすがに入ったことなし。

そしてそんなデープな楽園の片隅にも、ふつうの堅気の若者が集うカフェがある。efish。Appleのデザイナーをされているという西堀晋さんがオーナーの、心地よい空間。オープンしたてのころは、こんなところでカフェなんてお客入るんかいな?と老婆心ながら川端からみていたのだが、五条橋の袂で鴨川の流れを眺めながらのまったり時間もいいもんだ。efishにも楽園の端くれらしく金魚がひらり、泳いでいる。

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ちょっと、京都、五条楽園。” への8件のフィードバック

  1. Chikaさん
    あんた、何ちゅうことしよるねんな!
    この場所で、よう撮影したもんやな・・・・感心するより呆れるわ!
    ま、女性やから何とかなるのかも知れへんけど、男やったらカメラを没収されるくらいでは済まんでぇ。

    今は、かなり寂しなりましたか?
    昔、若い頃に肝試しに行ったことがありまっせ。
    何ちゅうか~時代劇の世界のような・・・・戦前の日本みたいなちゅうか・・・・
    エモイワレヌ世界ですな、あそこは。

    その銭湯のとこから高瀬川の東側を五条通りまで歩いて、そこから引き返して今度は
    高瀬川の西側を歩いて、一往復すると、妙に度胸が付きます。
    所謂、やり手ババァが出て来て
    「兄さん、遊んでいかへんか?ええ子がいまっせ!」
    と言われているうちはええねんけど・・・・
    そのうち
    「あんた等、いつまでウロウロ歩いてますのえ?サッサと決めて上りよし!」
    と誘われ・・・・
    ここで私は勇気を振り絞って、言いました。
    「ナンボやねん?」
    「ショートが○○○○円で、その上が○○○○○円ですがな」
    「アカン!高いわ!」
    「ほな、○○○○円にしたげます」
    「ほんでも、高いわ!わし、帰るわ!また、今度来るわ」
    と言って逃げました。

    ここは、その手のオネエサン(オバハン?)は、置屋から派遣されて来るそうです。

    それにしても、ヤバイ写真ですよ。
    風俗ライターでも、ここまで撮影出来まへんで!ほんまに!

    ちなみに、私はこういう界隈で誘われた時の一番効果のある呪文を知っています。
    その呪文さえ、唱えれば97%は、それ以上は誘われません!

    あ~ぁ、こんなコメント書いてたら、アホやと思われるやろな・・・・

    1. 博士〜

      なんだかんだいって、博士も行ったことあるんじゃないですか!(笑)
      風俗ライター!そういう手があったか!(ちがうって?笑)

      あの界隈、昼間行くとそれほどアヤシげでもないんですけどね、
      夜はちょっとフシギ空間ですなあ。
      女性はなかなか行く機会がないと思いますが、
      男性は学生時代なんかに興味本位で行って見たりするんでしょうね、きっと。(←博士その他大勢)

      その呪文って、気になる〜。

  2. 窓ガラスが印象的ですわ。
    お姐さん達が描かれた浮世絵風?ステンドグラス?はすごいね。
    あれはペイント?この街はギラギラしてなくて他と違う。
    京都ってまた行ってみたい。この界隈は遠ざけて(笑)。

    1. チプサルママさん

      これ、ステンドグラスみたいですわ〜。
      けっこう古い物みたい。大正時代ぐらいかもしれない(詳しくはしらないけど)。

      この界隈、昼間はそれほどアヤシくもないんですよ。(笑)
      といってもまあ、他にまったりしたところいっぱいあるから行かなくてもいいか。(笑)
      京都、おもしろおすえ〜。

  3. はじめまして、こんにちは。
    クロアチア検索で「クロアチアの碧い海の夢」からこちらに来ました。
    写真がとっても素敵で感動的!こちらのブログにコメント入れさせて
    頂きました。

    この4月にクロアチアに訪れる予定です。私の父&親類一族皆、クロアチア系アメリカ人です。ザダールやその沖合、Dugi Otok島出身で祖父は晩年、アメリカから島に戻りました。

    日本ではDugi Otok島の情報はゼロに等しいですよね。海が綺麗で魚釣りしか無さそうな自然豊かな島で遠い、遠い親戚に会いに行きます!
    ガイドブックよりも詳しい千花さんのブログの数々、初クロアチアの旅の参考にさせて頂きます。

    P.S
    最近の五條楽園、世界中のバックパッカー人気のStay場になってますよね。友人のドイツ人もいつもこの近辺に宿泊するので迎えに行く時の私は結構ドキドキしながら行っています・・・・。

    1. kikiさん

      はじめまして。
      コメントどうもありがとうございます!

      おお、4月のクロアチア。
      Dugi Otok、あのあたり、きれいな海ですよね〜。
      夏のバカンスなんかにまったりとよさそうな。
      親戚さんたちと楽しい時をすごせますように。

      五条楽園のお宿、
      そうですね、80年代の終ぐらいからすでに外国人用の下宿だったり
      安宿になりつつありましたね。
      この前もそれらしきお方たちをお見かけしましたわ。

  4. 初めまして。
    いつも未知なるイスラエルやクロアチアのお話を楽しみに拝読させていただいております。

    確か今ぐらいの季節の学生時代に、「efish」へ行ったことがありました。
    ちかさんのブログを読んで、店内でお茶飲んでる私が金魚鉢の中の金魚ね・・・と妙に感じた記憶がよみがえりました。(金魚違いですけれど)

    1. iさん

      はじめまして。
      こちらこそ拙いブログを読んでくださってどうもありがとうございます。

      おお、efishへ行かれましたか。
      あそこの金魚、グリーンの光りの中でゆらゆら。
      ちょっとふしぎなキブンになりますね。

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