カテゴリー: 勝手にレコメンデーション

ハワイアンレッスン第5章

しばらくお休みしていたハワイアンレッスンの第5章が更新されました。
以下、葉っぱの坑夫のだいこくさんによるレビューです。

■Based on a True Story 「ハワイアンレッスン」(日本語)
テキスト:大桑千花
切り絵:川瀬知代
デザイン:Yoshimean.T
————————————————————–
http://happano.org/hawaiian_lesson/index.html

第5章
5-1 あるがまま
5-2 生きたい
5-3 嫉妬
5-4 エゴイスティック

この作品はbased on a true storyとあるように、著者自身の体験が元になって書かれたものです。しかし、写真が必ずしも「真」を写さないように、ひとたび文字に書かれ作品となったものは事実そのものと同一ではあり得ません。どんな体験もどんな事件も、書くという行為の中で一つの独立した世界を形成し、だからこそ作品と言われるものは、他の人(部外者)が読んでも楽しめるものになるのだと思うのです。第5章は、今までにも増して著者が苦労して書き上げたパートです。大桑さんはこの作品を書くことに実に真摯に向き合ってくれていますが、それは書いても書いても書ききれない、という表現上の問題と、過去の(とはいえ今に連続する)自分をどう扱っていいか、対象となっている自分をどこまで突き放して他人のように見ることができるか、という問題が混ざりあった大変さなのではないかと想像しています。この連載を決めたとき、大桑さんと間でこの物語は希望の物語であると大きくは解釈したつもりでした。そこから大きくはズレていないだろうということを、川瀬知代さんの明るく生命感あふれるトーンの絵と毎回合わせながら、確認しつつ進めています。川瀬さんのギャラリーページも更新しましたので、ぜひご覧ください。

広告
カテゴリー: 月と太陽の傾き

ユダヤ映画に関するアンケート

いきなりですが(笑)、ご協力お願いいたします。

もし日本のどこかで、ユダヤ文化や社会に関するユダヤ映画(政治などを含むイスラエル関係の映画ではなく、あくまでもユダヤ文化的な映画)が上映されるとしたら?

各質問は一人一回だけお答えできます。
答えを選択して各質問表の右下のボタン[vote]をクリックしてください。
[other](その他)を選択した場合はそこに答えを書き込んでください。

追記:
[View Results]をクリックすると結果が見られます。
[Return To Poll]をクリックするとアンケーとに戻ります。

 

 

どうぞよろしくです〜。
期限はありませんのでいつでもどうぞ。

カテゴリー: 月と太陽の傾き

私的客観論

カナザワ。NYヤンキーズの松井選手が日本人では初めてのMVPとなって彼の地元カナザワは大騒ぎ。ニュース速報で流れ、夕刊で一面を飾り、ご両親や出身校の星稜高校の恩師もインタビューに笑顔で答える。街が誇る最大級のヒーロー、バンザイッ!酒もってこーいっ!・・・が、野球にまったくキョウミがないわたし。少々過剰騒ぎのような、ま、でもいっか、確かに目出たいことじゃ。すごいなあ。な、いつものわたしとカナザワの、微妙な距離間。

イスラエル。そいつ、おれの妹のクラスメートのいとこの彼氏で、うふふ〜、だからそいつおれの知り合い!すごいっしょ?ヒーロー自慢は自分自慢。そこに悪気はない。そんなちょっとお人好し。住んでいた時はその単純さ子供っぽさに苦笑い、去ってみれば可愛い人たちであったとほほ笑ましく、また住んでみたいとまでは言わずもしばらく戻ってみたいと妄想にふける。

クロアチア。地元出身ヒーローはこき下ろす。意地でもサポートしない。ほんとはおれの方がすごいんだぜ、ふん。そう言いたげで、辟易しそうになるほどねじ曲がった嫉妬心。そんなメンタリティーに馴染めないまま馴染みたくないまま。住めばいつかは都となるのかならないのか、過ぎればそれもよき思い出となるのか。とにもかくもなかなか帰る気も起きず、カナザワの実家でぬくぬく生活が続く2009年晩秋。

IMG_0153

インドネシアではありません(笑)。ソラと雲と水と木々が美しかった、霞が池。その日限りの兼六園無料開放の午後。ふだんももう以前のように無料に戻しませんかねえ・・・。と、多くの住人がそう思ってますが、といって反対運動など起きないのがもどかしい。

カテゴリー: ユダヤ雑学, 勝手にレコメンデーション

映画「in her shoes」にみるユダヤなポイント

久しぶりに、ブログに困った時のユダヤネタでも(笑)。

日本に来てからけっこうテレビを観る。BSがメインだけど、寄席や映画、世界の列車旅行、伝統工芸、コンサートなどなど、それほど洗練されていない文化圏のクロアチアではあまり感じられない幅広いチョイスがあってなかなかおもしろい。

先日は「in her shoes」を観た。

キャメロン・ディアス主演、2005年のコメディー映画で、まだ観たい人もいるだろうから内容は詳しく書かないけれど、アメリカのユダヤ人作家ジェニファー・ウェイナーの著書をこれまたユダヤ系のFOXの配給で映画化したものだから、その時点で観なくてもなんとなくユダヤ系の話だろうと察しがつく。ということで、知らなきゃ知らないで別にどうでもいいけど、知ってるとさらにデープに観れるこの映画のユダヤなポイントを挙げてみる。

まずは、キャメロン扮する主人公のマギーと姉のローズ。映画のはじめではこの二人の姉妹がユダヤだと匂わすものはなにも出て来ないのだが、そこでヒントになるのが彼女たちの意地悪な継母。この中年女性の嫌らしさたっぷりの継母には前夫とのあいだに自慢の娘マーシャがいる。そこでおお?とすると?とユダヤポイントが入る。このマーシャという名はユダヤに多いのだ。そして映画の中盤ではこのマーシャという娘は、実はJews for Jesus(ジューズ・フォー・ジーザス)といういわゆるユダヤ人をキリスト教に改宗させる新興宗教にはまって、母親はキリスト教に改宗されては困ると気が気ではない。もうこの時点でこの親子のユダヤ確定。つまりこのマーシャの母でありマギーとローズの継母もユダヤ人で、そのユダヤ女性と再婚したマギーとローズの実父も、おそらくユダヤ人だろうとなる。であれば彼の前妻もそうだろうし=マギーとローズたちもユダヤ人という簡単な芋づる式ユダヤ方程式。それをさらに確信づけるのが、シャーリー・マクレーン扮するマイアミの高級老人ホームに住んでいる彼女たちの母方の祖母エラだ。マイアミにはエラやその子供世代など、いわゆる「マイアミの裕福なユダヤ人」が多く、一般の人には手の届きそうもない設備の行き届いたこの高級老人ホームに住んでいるエラの友人たちもその容姿や名前、友人の下着にメノラー(燭台)がプリントされてる辺りのちょっとした会話からも、エラと彼女を取り巻く友人たちがユダヤ人だとわかる。

そしてもう一人の登場人物、マギーの姉ローズの同僚でローズの恋人となるマーク・フォイアスタイン扮するサイモン・スタイン。わははっ、この役名とあの風貌でもしユダヤ人じゃなかったら誰?ってなぐらい、紛れもなくユダヤ人。そんなマギーがラストシーンでサイモンに「ローズがハヴァナギラ(ユダヤの民謡)を歌う時はとっても怒ってる時よ」というあたりもさりげなく、結婚式の様子もマギー一家とスタイン一家がユダヤ系であることを伝えるには十分すぎる。

だが、そんなことを知らなければ単なるハリウッドコメディーとしてサラリと観れてしまうほど、この映画の最初から最後までユダヤ人特有のちょっとひねたユーモアやジェスチャーはほとんど見られず、ユダヤ社会を描いた映画としてはまったく物足らない。が、アメリカ社会のカケラとして一般向けな演出になっているあたり、まあ今のアメリカの世俗ユダヤ社会もこんなものかもな、というところでしょうか。原作がどうなのか気になるところではありますが。