カテゴリー: 不思議のクロアチア

Love Croatia ♡♥♡

今お手伝いさせていただいている某社のガイドブックをもって、クロアチアの旅関連の執筆はひとまずお休みしようと思う。写真の提供などは続けて行こうと思うけど。

ガイドブック(紹介部分など)や旅のエッセイは旅人が書くもので、そこに住んでしまうと旅人には見えないたくさんの、旅人の目にはほとんど不可能に近い様々なものがにょきにょきと、道ばたに、街角に、テレビの報道の裏側に見えて来る。だから「ワンダホー、ビューティフォー!ブラボー!」だけのクロアチアなんて到底ムリなのだ。

クロアチアは美しい。たしかに自然は素晴らしく、化学肥料や薬品、添加物が少ない食べ物も美味しい。南のダルマチア地方に行けば、人も愉快でおおらか。だけど、現実は当然それだけじゃない。日本のテレビや雑誌の特集では、特にドブロヴニクに触れる時、旧ユーゴ紛争では彼らだけが被害者かのように、その後がんばって復興した素晴らしいガッツある民族、そんなイメージに作られていることが多い(というか、それ以外には言ってはいけないのかってくらいに)。だけど、それはどこまで事実なのだろう。「戦争」という言葉、日本ではその実態を知らない世代が使うその言葉は、非現実的でロマンなイメージすらを含んだように、クリシェとして、あの紛争すらも都合良くお涙ちょうだいストーリーとして作り上げられている気がしてしょうがない。

先日訪れたプリトヴィツェ。あの森の周辺にだって、未だその土地に帰れない、クロアチア人ではない人々がいる事実はどうなのだ? 森のそばの数々の廃屋。焼かれた窓。その一つを写真に収めていると、付近に住むというクロアチア人のおばちゃんが話してくれた。紛争時にここを追い出されたセルビア人の持ち主はあれから何度もここに家を建て直そうとしたのに、それは阻止され、いまだに戻ることを許されない。彼らはいまも惨めな生活を送っている、と。決して表には出てこない、これらの話。日本で、世界中で、他の人種や民族に対して差別を抱くように、この美しい国クロアチアでだって、特定人種に対しての根強い差別、憎しみ、私欲が渦巻く。

こんなことを耳にし、見、考え、思う。クロアチアだけではない。日本だってアメリカだってどこだって、人は、国家は、後ろめたい過去はなかったかのように闇に葬り、表面上の都合の良い美しさのみをアピールする。近年の日本のクロアチア・ブームによってその美しさだけが後押しされすぎて、ほとんど盲目的な Love Croatia♡の波。だけど、本当にこの国(どの国でも)を思うのならば、美しさや素晴らしいことだけじゃなく、過去や現在の問題や疑問点も含めて語られなければいけないのじゃないのか。クロアチアももうそんな時期なんじゃないか、と、思う、よ。・・・ねえ? 

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Love Croatia ♡♥♡” への4件のフィードバック

  1. いろいろなことを考えさせられました。私も移住して10ヶ月、今までとは違ったスリランカが見えてきてます。もう少したったら、良いところ悪いところすべてを受け入れることができるだろうと思い日々格闘しております(笑)。
    クロアチア、、、そうですよね、私も昨今のブームに乗っかって、そしてchikaさんの魅力的な写真の数々を見ていつか行ってみたいと思ってますが、過去の問題、そしてその傷跡は簡単には消えないわけで。スリランカも内戦国でいまだ平和への糸口がまったくつかめない状況です。でも、やはり沢山の人たちにとってきかっけとなるのはまずその国に興味を持つことだと思うんで、これからも素敵な写真、沢山見せてくださいね!

  2. イエスタディ伊藤さん。

    こんにちは。イエスタディ伊藤さんのブログでスリランカがぐーっと近くなりましたが、スリランカもいろーいろと大変そうですね。内戦国、うーん、いやー、難しい!
    よいところを受け入れるのは簡単だけど、悪いところはなかなか・・・。知りたくないって人もいるだろうし(観光のガイドなんかはどういうふうに伝えているのか、それも興味ありますね)。そうですね、興味を持つこと、そこからはじめていきたいなと、ん、まー、ぼちぼちとやっていこうかな(笑)。

  3. 2年前にクロアチアに行く準備をしてから、ずっとブログを拝見してます。いつも見るのを楽しみにしています。覚えておられないでしょうけど、アメリカ在住の関大の大関です。Tomoと名乗ってたかもしれません。

    2年前にクロアチア旅行の質問をして以来、何もコメントを残しておりませんでしたが、この日のブログには非常に感銘を受けましたので何かコメントを残したいと思いました。でも、軽いことは書けないなー、と思いながら今日まで来ました。

    うまくいえませんが、のどにつっかえていたエヘン虫が取れたような気分です。それから、何でこんなにもクロアチアの碧い海の夢と書いているトーンが違うんだ?という疑問も解けましたよ。
    Chikaさんはまじめなんですね、それくらいまじめさがないと本もブログも書けないでしょうし、外国も日本も人も物も愛せないですよね。

    海外生活、日本と比べていいことばかりでもないし、悪いことばかりでもないですね。何かまとまりませんでしたけど、この日のブログではそういう風に感じました。では。

  4. 関大の大関さん。

    こんにちは。お久しぶりです。もちろん覚えてますよ。奥様からもコメントを頂いた記憶があります。クロアチアの碧い海の夢、わははっ、そうですね、トーンはかなりちがいます。あっちには書きづらいことなんかはこっちで、と(笑)。まじめ・・・去年、仲のいいトウキョウのいとこにもそう言われましたが、いやー、ふつうですよ。こんなものでしょう。大関さんも海外生活でいろんな思いがおありでしょうね。お互いぼちぼち、マイペースでがんばりましょう。またいつでも気が向いたらコメントくださいね。

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