カテゴリー: ユダヤの食卓

安息日(シャバット)の食卓・ゲフィルテ・フィッシュ!

ユダヤの世界では、毎週金曜の日没と共に安息日が訪れます。

エルサレムでは、安息日のはじまる40分前になると大きなサイレンが街中に鳴り響き、人々は安息日と日常の区別をする準備の最終段階に入ります。ダティイムと呼ばれる宗教的なユダヤの人々は安息日には火を焚くことをせず、安息日の食事の準備はすべて金曜の日没前までに終わらせてしまいます。安息日には火を焚かないこと以外にもたくさんの「しないこと」がありますが、それはまた別の機会にでも。

安息日の食卓のスターターとして欠かせないのがゲフィルテ・フィッシュ(Gefilte Fish)。Gefilte はイディッシュ語の詰めると言う言葉で(ドイツ語ではgefüllte)、アシュケナジー系のユダヤ安息日の食卓はこれがなければはじまらない!のだな。

一般的にユダヤでは迷信は信じられていませんが、特にスファラディー系に信じられている迷信でアイン・ハラ(邪視)というものがあります。日本語で言えば、誰かの嫉妬などから人に悪いことが起きるということでしょうか。スファラディー系ユダヤは何かとアイン・ハラを気にしては、ガラス製の目玉の飾り物や手のひらに目玉を模ったハムさなど店先やタクシーのバックミラーなどに吊るしたりしますが、魚はそのアイン・ハラ(邪視)を避けるシンボル的存在。魚は水の中の生き物ですから、水によってそのアイン・ハラ(邪視)が遮られることになるのだそうです。そういった意味合いからロッシュ・ハシャナ(9月頃にやってくるユダヤの新年)には伝統に基づいて魚が食べられますし、安息日の食卓には必ずはじめに魚料理が出てきます。その魚料理ナンバーワン的存在がゲフィルテ・フィッシュ。

このゲフィルテ・フィッシュは主に鯉またはカワカマスで作りますが、その昔、ポーランドドイツなどヨーロッパ内地の人にとって魚はあまり簡単に手に入る食材ではなく、安息日に 食べる魚としてはこれらの魚が使われたのではないかな。個人的には今ひとつ鯉の顔とあのこげ茶色が好きではないので、簡単に魚の手に入る現在ならば他の白 身魚でもいいのではないかなと。しかし仮にもこれは伝統料理なので、やはりそうそう変えるわけにはいかないのでしょう。木曜日の晩や金曜日の午前中、エルサレムのマハネ・イェフダ市場を歩くと、魚屋には鯉がまだ活きたままパクパク状態で売られています。安息日用にゲフィルテ・フィッシュを作るためにその口パク鯉を買うユダヤのおばちゃんたち。魚屋のおっちゃんは口パクパクの鯉の頭をガンガンガン!っと叩いて止めを刺して袋に詰めます・・・かなりグロテスクな絵柄。

ゲフィルテ・フィッシュの簡単レシピ

鯉または白身魚のすり身

みじん切りのたまねぎ

パセリのみじん切り少々

つなぎの卵とマツァ粉少々

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これらを混ぜてハンバーグの元のようにする。

なべに湯を沸かし、そこに手で丸めて落とす。

この時に付け合せのにんじんを一緒に茹でる。

30分から1時間ほど煮込み、冷やす。

冷たくして食べる前にスライスにしてもよし、そのままでもよし。付け合せに一緒に茹でたにんじんスライスと、西洋わさびやなどなど。お味の方は、そのまんま、魚のつみれそのもの。上品に言えば懐石料理の前菜にもなりそう、庶民的ならおでんに入れたらいいような。日本人にもあっさりと食べやすい味ですね。

追記:そうそう、今、カシェルと魚関係で思い出しました。色々な代表的な日本語ユダヤ関係HPなどでもカシェルについて書かれていますが、やっぱりちゃいますなあ。鯛の活け造りや親子丼がダメーと書かれていますが、ありゃあ、間違いです。鯛の活け造り、白魚の踊り食いなどもOKですし、親子丼もOK。ああ、これもまた改めてカシェルの話の時にまとめておいたほうがいい題材かな。

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